保育園の預かりにおいて非常に重要な「利用枠」について解説します

はじめに

まずはじめに、前提として、「利用枠」の設定が必要な運営形態は「企業主導型保育園」と「地域型保育事業による保育施設」になります。

「地域型保育事業」の中には以下4つの事業類型があります。

• 小規模保育事業
• 家庭的保育事業
• 事業所内保育事業
• 居宅訪問型保育事業

上記の中で「事業所内保育事業」のみ、「地域枠（後述）」として地域の保育を必要とする子どもを受け入れる必要があります。

また、ごく稀に一般的な認可外保育園でも、「地域枠」を設けている施設もありますが、
運営上のコストや管理工数を踏まえた上で、地域貢献に対する強い思いから運営されているようです。

それらを踏まえ本記事では、上記のようなケースについては割愛させていただき、
企業主導型保育園として設置をされている施設ご担当者様向けにご説明いたします。

利用枠は大きく分けて2種類

企業主導型保育園における利用枠は、大きく分けて「従業員枠」と「地域枠」の2種類があります。
それぞれの特徴や役割等について解説します。

従業員枠

従業員枠はさらに以下のとおり「自社従業員枠」と「共同利用枠」の2種類に分かれます。

地域枠

地域枠とはその名のとおり、地域住民（従業員以外）の児童用の利用枠です。
地域枠を設定するかどうかは設置者が選択できますが、設定する場合は定員の50％以内であることが条件です。
50％を超えた場合、その児童分は助成対象外となります。
特例として、保育ニーズが特に多い地域において、従業員枠に空きが出た場合、
一定の条件を満たすことにより50％の上限を超えた児童の受入れが可能になるケースもあります。
これを「地域枠・従業員枠の弾力的運用（弾力措置）」と言います。

年児による区分け

保育施設では、お子さま一人ひとりの発達や年齢に応じた保育を提供する必要があります。
そのため、お子さまの発達の特性や発達過程を理解し、発達および生活の連続性に配慮した保育を提供しなくてはなりません。
また、運営形態によって以下のように対象年齢が定められています。

• 企業主導型保育園：0～5歳児（就学前まで）
• 地域型保育事業：0～2歳児

それらを踏まえた上で、保育従事者の配置基準や想定される保護者のニーズを満たせるよう、総定員数、および年児ごとの定員数を設定しましょう。

職種による区分け

年次による区分けと同様、受け入れ対象となる保護者の職種についても設定する必要があります。
医師のほか、看護師や事務職員等、コメディカルの方をどこまで受け入れるか、
また、当日勤務している時間帯のみの受け入れとするか、リフレッシュとして勤務時間帯以外も可とするか等、
保護者のニーズを良く把握した上で設定する必要があります。

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