意外と重要!?保育園で給食を提供する方法とメリットデメリットを解説
保育園での給食提供の方法は複数あります。
今回は、給食提供の方法やおやつについて紹介していきます。
目 次
はじめに
保育園で園児たちが毎日食べる給食は、栄養面に配慮し、園児の年齢に合わせた形で提供されています。
給食にはさまざまな役割があり、健やかな成長と健康の維持・増進の基礎となるのはもちろんのこと、「おいしい」「たのしい」と感じる情緒的機能の発育にも影響します。また、正しい生活習慣、食習慣を子どもの頃から食事を通して身に付けることによって、将来大人になった時に生活習慣病の予防にもつながります。
さらに食育という観点では、ただ食べるだけではなく、食への興味関心をもち、文化を学ぶ貴重な機会となります。
保育園生活の中で欠かせない給食は、提供方法にもさまざまな方法があります。
その中から自園にあった方法で、園児の健やかな成長の手助けをしていきましょう。
給食提供の方法とそのメリットデメリット
保育園で提供される給食にはさまざまな方法があります。
今回は、提供方法とそのメリット・デメリットを紹介します。
まずは、認可保育園でもよく見かける「自園調理」です。
その名のとおり、自園で調理したものを提供します。
調理室や調理員が必要になりますが、園児は出来立てほやほやの給食が食べられます。
次に「社食または病院食」の提供です。
企業や病院が設置している保育園では、その企業や病院が提供している「社食または病院食」を保育園にも提供できます。
保育園が設置者の近くにあることや運搬経路等の確認は必要ですが、調理室の確保や調理員の配置が不要になります。
調理室の確保や調理員の配置を必要としない方法として「宅配弁当」もあります。
弁当業者が保育園まで宅配してくれるため、非常に便利です。
最後は、「保護者がお弁当を持参」する方法です。
保護者に負担はかかりますが、園児は保護者が用意したものを食べられるため、安心して食事ができます。
このようにひとえに給食といっても、複数の提供方法があります。
一つ一つの方法をさらに詳しくみていきましょう!
自園調理の場合(給食委託を含む)
「自園調理」のメリットは、出来立てを提供できるだけでなく、季節のイベントにあった食事を提供したり、園児一人ひとりのアレルギー食や年齢月齢に応じた食事を作ったりと、柔軟に対応できるところです。
離乳食の場合、離乳食を食べる月齢の目安はありますが、園児の発育・発達には個人差があるため、園児の様子を観察しながら進めていくことが重要です。自園調理の場合、保護者から家庭での離乳食の進み具合を都度確認したり、調理師や栄養士が園児の離乳食を食べる様子を直接見たりすることもできるので、細やかな離乳食の提供ができます。
食物アレルギー対応食の場合、誤食を起こさないことが何よりも大切です。自園調理の場合、アレルギーを引き起こす食材やまだ食べたことがなくアレルギーかどうか分からない食材を除いた食事を作り提供すことができます。
また、調理室が近くにあるため、食事の匂いや食材に触れたり、実際に調理しているところを垣間見たりと、食育にも取り組みやすいです。
ほかにも、調理員と園児との距離も比較的近いため、家庭に近い環境といえるでしょう。
デメリットは、調理室や調理員の確保、食材管理や衛生管理が必要なところです。
病院内保育園・企業内保育園では認可保育園のような大きな規模の園は少ないため、調理室の確保は容易ではありません。
また、園児全員分の食事を提供するため、調理員を在中しておく必要もあります。
そのほかにも、食材の確保や保管などの管理、衛生面にも十分に配慮する必要があります。
社食または病院食を利用する場合
企業や病院が設置している保育園では、その企業や病院で提供されている「社食または病院食」を保育園でも提供できます。
自園調理と同じく、園児は出来立てほやほやの給食が食べられます。
また、自園調理のデメリットにあがっていた調理室や調理員の確保、食材の管理などが必要ありません。
しかし、食事を保育園まで運んだり、食器を企業や病院へ返却したりする際の人員が必要です。
また、「社食または病院食」では離乳食を扱っているところはほとんどないため、年齢月齢にあわせた提供は難しくなります。
その場合は、保護者に持参してもらう等、別の対応も必要になり、デメリットにもつながります。
さらに「社食または病院食」だと、大人用の食事しか作られていないケースがあります。その場合、大人用の食事をそのまま保育園で提供することもあるため、園児にとっては食べにくい食材が使用されていたり、園児にとっては濃い味付けになっていたりすることも考えられます。「社食または病院食」を利用する場合には園児用に食材を抜いたり変更したりできるか、味付けを薄くすることはできるか確認するとよいでしょう。
宅配弁当を頼む場合
次に「宅配弁当」です。
「宅配弁当」は、調理や食事を運ぶ人員、調理室の設置や食材の管理などが不要になり、「自園調理」や「社食または病院食」であがっていたデメリットは解消されます。
しかし、完璧にみえる「宅配弁当」にももちろん、デメリットはあります。
まずは、出来立てではないところです。
また、「社食または病院食」と同じく、アレルギー対応のお弁当を提供している業者は少なく、稀にアレルギー対応の弁当があったとしても、すべてのアレルギーに対応しているところはほとんどありません。
年齢月齢にあわせた離乳食の対応も「宅配弁当」にはほとんどありません。
保護者がお弁当を持参する場合
最後に、「保護者がお弁当を持参する」方法です。
「保護者がお弁当を持参する」場合のメリットは、調理室や調理員の確保が不要になることや、園児が保護者の手作り弁当を味わえることです。
家庭で作られたものを保育園でも味わえることは、園児の安心にもつながります。
また、アレルギーの園児、小食の園児、たくさん食べる園児など、園児一人ひとりにあわせた状態で食べられることもメリットの一つです。
デメリットは、お弁当の保管先を確保したり、ルールを事前に決めておく必要があることです。
例えば、コンビニのお弁当や冷凍などのインスタント食品の持参についてです。
お弁当やインスタント食品は、食べる直前にあたためたり、お湯を入れたりなどひと手間加えるものも多くあります。
その場合、電子レンジやポットなどを複数用意しておくのか、そういったものは事前にお断りしておくのかといった細々したルールを決める必要があります。
また、保護者は出勤前の忙しい時間に毎朝お弁当作りをしなくてはいけません。
福利厚生の一環で保育園を設置している場合には、そのような背景も考慮した方がよいでしょう。
おやつについて
給食とあわせて考えたいのが「おやつ」です。
大人と違い、子どもたちの消化器などは未熟なため、1度で多くの食事を食べ栄養に変えることができません。
厚生労働省が示す「保育所における食事の提供ガイドライン」でも、このようなことが取り上げられています。
おやつには食事で足りない栄養を補う捕食のような役割があります。
また、捕食という役割だけではなく、子どもの日のちまきや、お月見団子など季節のものを食べることで食文化を学ぶ「食育」にもつながっていきます。
さまざまな役割をもつ「おやつ」はどのような形で提供されているのか解説していきます。
乳児では、幼児と比べ1度に摂取できる量がさらに限られています。
そのため、午前中に1度、牛乳などの飲み物と一緒に、ウエハースやボーロなどのおやつを提供することが多いです。
次に午後のおやつです。
クッキーやゼリーなどの手作りおやつも多くみられます。
手作りおやつであれば、季節のおやつを園児の年齢月齢にあわせて提供することも可能なため、園児に食文化を伝えながら楽しい時間が過ごせます。
また、大きな調理室がなく、お昼は外部からの食事を提供している園でも、蒸しパンやおにぎり、フルーツヨーグルトなどの簡易なメニューであれば、手作りでも提供できます。
毎日手作りおやつになると、人員の確保が必要になるため、手作りおやつにこだわらず市販のおやつを提供している園も多くあります。
市販のおやつでは、年齢月齢にあわせたおやつも多くあり、用意しやすいこともメリットの一つです。
しかし、添加物や塩分などが多く含まれるものもあるため、注意が必要です。
給食やおやつは、どのような方法でどのようなメニューを提供するかによりメリットデメリットがあります。
自園にあったものを選択し、園児の成長の手助けをしていきましょう。
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