保育士採用が難しい理由とその対策。園運営を安定させるための実践的な採用対策とは
2025/03/31 #開園後の業務
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保育士採用が難しい理由とその対策。園運営を安定させるための実践的な採用対策とは

保育士の採用難の背景には、低賃金や業務負担の重さ、応募者数の減少といった深刻な課題があります。
本記事では、その原因を詳しく解説し、効果的な採用対策と成功事例を通じて、園運営を安定させるための実践的な方法を提案します。

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保育士採用の難しさが増す背景

少子化社会でも需要が高まる保育士の役割

少子化の影響で子どもの総数は減少していますが、共働き家庭の増加や保育の質への期待の高まりから、保育士の需要はむしろ拡大しています。
保育士には、単なるお子さまの見守りだけでなく、教育的な役割やお子さまの健やかな成長を支える責務が求められています。
保育の2025年問題では、女性就業率上昇に伴い、保育需要は2025年にピーク(約300万人)を迎えますが、0~5歳人口は530万人に減少しています。
株式会社コドモンの調査でも、66.7%の施設が「保育士不足」と回答し、教育的役割への期待が高まっています。注1)

注1)参考文献:株式会社コドモン 【調査レポート】前回調査から12.6ポイント増、全国で保育士の採用難がさらに浮き彫りに。「採用しにくくなってきている」が6割超える

離職率の高さと人材不足がもたらす影響

保育士は低賃金や業務の重責、長時間労働などを理由に離職率が高い傾向にあります。
これにより人材不足が常態化し、結果として保育の質が低下したり、園全体の信頼性が損なわれるリスクが増大します。
この悪循環が採用の難しさをさらに深刻化させています。

保育士採用の現状と課題

求人数の増加と応募者数の減少が示す採用市場の現実

保育園の新設が進む一方で、保育士の有効求人倍率は全職種平均を大きく上回っており、1人に対して複数の求人が存在する現状が続いています。
特に都市部では競争が激化しており、地方ではさらに深刻な状況が見られます。
一方で、保育士資格を持ちながら実際に保育現場に就職する人は半数以下で、応募者数の減少が顕著です。
保育士の有効求人倍率は3.54倍で全職種の平均である1.35よりもはるかに大きいです。注2)

注2)参考文献:こども家庭庁 保育士の有効求人倍率の推移(全国)

応募者の質の変化と採用基準の見直しの必要性

多くの保育園で「少しでも経験があれば採用」という基準で選考を進める傾向にあるため、経験の浅い応募者が増加しています。
このような状況は、保育の質に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、園ごとに採用基準を見直し、実際に必要とするスキルや適性を明確にする必要があります。

待遇や職場環境に対する応募者の期待の高まり

保育士を目指す人材は、給与や福利厚生の改善に加えて、柔軟な勤務形態やキャリアパスの充実を重視する傾向があります。
具体的には、年間休日の充実や柔軟な勤務時間制度など、働く上での安心感を得られる条件が求められています。
これらの要素を整えることで、優秀な人材の採用や定着率を上げることに繋がります。

園運営担当者が直面する具体的な課題

園運営担当者は、採用活動と同時に日々の運営における人手不足による業務過多の問題にも直面しています。
採用活動では、効果的な求人広告作成や面接プロセスの効率化、応募者とのコミュニケーション強化などが求められます。
これらの課題に対処するためには、戦略的な採用計画と外部リソースの活用が必要です。

保育士採用の成功に向けた実践的な対策

職員不足が園運営に与える直接的な影響

職員が不足すると、一人ひとりのお子さまに十分なケアが行き届かず、保護者様からの信頼を損なう可能性があります。
具体的には、少ないスタッフで多くの業務をこなさなければならず、緊急時の対応や保護者様への連絡などで混乱が生じる可能性があります。
保育イベントの規模縮小や中止といった運営への直接的な影響も避けられません。

保育士の負担増加による離職リスク

職員不足による業務過多は、保育士の心身に負担をかけ、離職につながる大きな要因となります。
離職が続くと、再び新たな採用活動を余儀なくされ、採用コストや運営リスクが増大する悪循環に陥ります。
これを防ぐためには、業務分担の見直しや保育補助者の活用など、業務負担を軽減する取り組みが必要です。

保護者対応や運営方針への影響事例

キッズコーポレーション運営の保育園では、ICTシステムを導入しております。保護者様への連絡がアプリで一元管理され、電話対応の負担が大幅に軽減されました。
その結果、連絡漏れが解消され、職員は余剰時間を保育や研修に充てることができ、園全体の運営効率の強化にもつながりました。
バーチャル園見学も取り入れており、求職者や、直接見学が難しい保護者様にも園内の雰囲気や設備を伝えられるようになり、採用活動や保護者様への情報提供に大きな効果をもたらしています。
このように、具体的なツール導入と運用の改善策が、現場の業務負担軽減、保護者様対応の向上、さらには採用活動の成功につながっています。

保育士採用に成功した園の事例紹介

求人広告の見直しとアピールポイントの明確化

求人広告を通じて園の魅力を具体的に伝えることが重要です。
例えば、保育士へのサポート体制や働きやすさ、研修制度の充実などを明確に示すことで、応募者が働くイメージを持ちやすくなります。
ある園では、従来の定型的な求人広告を刷新し、具体的な仕事内容や働く環境の魅力を写真や動画で紹介することで、応募者数が大幅に増加しました。
求人広告に具体例や実績を盛り込むことで、求職者が自分自身を重ね合わせやすい内容にすることが成功の鍵です。

柔軟な雇用形態や勤務時間の導入

ある保育園では、パートタイム勤務や短時間勤務、フレックスタイム制を導入することで、育児や家庭の事情を抱える人材でも働きやすい環境を整えた結果、応募者層が拡大しました。
柔軟な雇用形態の導入は、特に子育て中の保育士や復職希望者の獲得に有効であると評価されています。

職場環境改善と採用後のフォロー体制の構築

採用後に定着率を向上させるため、定期的なメンター制度の導入や、職員同士のコミュニケーションを促進する仕組みを整えた園では、離職率が大幅に低下しました。
また、採用後のフォロー体制を充実させることで、新人保育士が安心して業務に取り組める環境づくりが進んでいます。

地域連携や自治体との協力で採用を強化する方法

ある自治体では、補助金の活用や地域交流イベントを実施することで、地元住民や保育士資格保有者への情報発信を強化した結果、保育士応募者数が前年比で20~30%増加したと報告されています。
これにより、地域全体で保育士の確保に取り組む環境が整えられ、採用成功事例として注目されています。
また、ある自治体では保育士修学支援制度や保育資格保有者へ手当を支給するなどの取組を行っています。注3)
これらの取り組みを参考に、各園での採用戦略を再検討し、安定した園運営と高品質な保育サービスの提供につなげましょう。

注3)参考文献:ソラジョブ保育士 地方自治体による保育士の処遇改善の取り組み
 

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