保育園開業が失敗に!5つの落とし穴とその回避策
ここでは、保育園を開業する際の注意点を詳しく紹介していきます。
目 次
- 1. 保育園運営開始前に知っておくべき失敗リスク
- 2. 保育園運営の失敗リスク1:経営計画の甘さ
- 2-1. 収支計画の誤算
- 2-2. 人材確保の難しさ
- 2-3. 想定以上の事務作業
- 3. 保育園運営の失敗リスク2:地域ニーズの把握不足
- 3-1. 待機児童数の調査不足
- 3-2. 地域の競合施設の見落とし
- 4. 保育園運営の失敗リスク3:設備・運営コストの見積もり不足
- 4-1. 施設の建築・改修費用
- 4-2. 遊具・設備の購入費用
- 4-3. 人件費
- 5. 保育園運営の失敗リスク4:法令遵守の徹底不足
- 5-1. 書類作成の義務・脱漏
- 5-2. 安全管理・衛生管理の不備
- 6. 保育園運営の失敗リスク5:関係者とのコミュニケーション不足
- 6-1. 保護者との信頼関係
- 6-2. 地域住民との連携
- 6-3. 関係機関との協力体制
- 7. 保育園の運営は専門知識が必要なため、保育園の成功は簡単ではありません。お困りの際には、ぜひご相談をください。
保育園運営開始前に知っておくべき失敗リスク
保育園を運営していくということは、経営していくことであり、経営資源である「ヒト・モノ・カネ」が、
特に重要視されます。バランスを考えながら有効に活用していくことが必要となってきます。
保育園運営の失敗リスク1:経営計画の甘さ
保育園の運営における方針や目標をまとめた重要な文書である「事業計画書」。
具体的な事業内容、財政状況、集客戦略などが不明確であれば失敗リスクは高まるでしょう。
認可外保育園であっても、開業時に自治体に提出しなければならないので、審査に通るようにしっかりとした
事業計画書の作成が必要となります。
収支計画の誤算
収支計画の不備は経営難に陥る大きな要因となります。開業初期の投資や運営資金、緊急時の資金調達など、しっかりとした資金計画が必要となります。
人材確保の難しさ
特に苦労するのが人材確保です。保育士はここ数年で慢性的に不足しており、採用するにしてもなかなか応募が来ません。給料・休暇・労働条件などを、地域相場を参考に設定していく必要があります。
想定以上の事務作業
保育士の仕事には、子どもを保育する以外にもさまざまな事務作業があります。保育計画や指導案の作成、連絡帳や保育日誌の記入、そのほかにも様々な提出書類の作成があり手間や時間がかかる事務作業が多いです。また、事務作業のほとんどが手作業で行われており、保育士の業務負担の原因にもなっています。
保育園運営の失敗リスク2:地域ニーズの把握不足
地域ごとのニーズを正確に把握し、それに基づいた保育施設の整備が必要です。詳細を詳しく説明します。
待機児童数の調査不足
都市部では保育施設が不足している一方、地方では施設が過剰な場合もあります。この不均衡が待機児童問題を引き起こしています。エリア周辺の調査を綿密に行う必要があります。
地域の競合施設の見落とし
地域にある認可保育園、認可外保育園だけでなく、認定こども園や幼稚園など、また隣市のエリアなどの競合調査を行う必要があります。
保育園運営の失敗リスク3:設備・運営コストの見積もり不足
保育園を運営するのに必要となる機器の導入にかかる「設備費」。
エアコン、幼児用トイレや洗面所、調理室を設置する場合はそれらに必要な設備を整える必要があります。
園児や従業員が使用する保育用品やお散歩カー、洗濯機や冷蔵庫などの家電、掃除器具や消毒用品などの「備品・消耗品費」。このほかに、事務室用の机やイス、ロッカー、事務作業に使用するパソコンやプリンターなども含まれます。保育園の規模や園児の人数により内容や数が異なるため、事前にしっかり調べる必要があります。
施設の建築・改修費用
新しく保育園を開業する際、園舎を建設、またはビル内のテナントとして内装を工事する必要があります。保育園を開業するためには、初期段階で建設費用の予算感を掴む必要があり、建設市場の相場や求めているグレード感を反映していなかったり、こだわりを実現するために予算不足となってしまうことがあります。
遊具・設備の購入費用
園内、園外で遊ぶときに使う遊具・おもちゃ類が必要です。安全性や耐久性を意識して選びましょう。
玩具類:積み木、ブロックなど
お散歩用品:ベビーカーなど
遊具:滑り台、砂場など
人件費
保育園の運営費の中で最も多くの割合を占めるのが「人件費」です。保育園で働いているのは保育士だけではありません。調理員、事務員、看護師など、さまざまな職種の方々の人件費がかかります。参考までに、保育園の「適正人件費率」は全体の約70%と考えられています。
保育園運営の失敗リスク4:法令遵守の徹底不足
保育園を開業して運営していくには、さまざまな法律が関係してきます。児童福祉法、建築基準法、消防法、食品衛生法など。これらの法律を周知するとともに遵守しなければなりません。法律に違反した場合、法的措置を取られてしまう可能性もあり、注意が必要です。
書類作成の義務・脱漏
保育園を開業するには、各自治体への届け出が必要です。また、保険会社との契約も行いましょう。 個人事業主として保育園を開業する場合、「開業届」を最寄りの税務署に提出する必要があります。 また、開業届と一緒に「青色申告承認申請書」も提出することをおすすめします。 個人事業主は毎年2月〜3月に確定申告を行い、納税をする必要があります。その際に、青色申告か白色申告のどちらかで申請を行いますが、青色申告を選択すれば大きな節税効果があります。この青色申告のために必要な届出が「青色申告承認申請書」です。
安全管理・衛生管理の不備
保育園・幼稚園での事故件数は年々増加傾向にあります。「骨折」、「ドアに指を挟む」、「濡れた床で滑って転ぶ」など、事故原因となることが多い場所の安全管理は特に注意する必要があります。
また、保育園は子ども同士が集団生活を送るため、感染症が広がりやすい環境にあります。保育園の職員全員が感染対策を実践しなければなりません。そのため、感染症の特徴や、感染経路ごとの対策方法を知り、適切な対策を行う必要があります。
保育園運営の失敗リスク5:関係者とのコミュニケーション不足
何か困ったことがあれば、すぐに相談できる相手がいることが非常に重要です。自院、自社内だけではなく、近隣住民や最寄りの警察署、児童相談所など各関係者とのコミュニケーションはこまめに取り、協力体制を築いていく必要があります。
保護者との信頼関係
保護者と良好な関係を築くためには注意すべき点があります。コミュニケーションをこまめにとる、適切な言葉使いを心がける、傾聴/共感を意識する、ネガティブな報告は口頭でしっかり伝える、身だしなみを整えることが重要です。
地域住民との連携
保育園自体は単独でも保育を行う事ができるかもしれませんが、地域と一体となって保育を行う、子育てを行う施設として運営した方がより子どもの育ちに寄与すると思われます。子どもたちは保育園や幼稚園を経て、小学校、中学校とステップアップしていきます。そのため、それぞれが連携しあって子どもを連続して子育てを行う事が重要になってきます。
関係機関との協力体制
保育所保育指針では、「感染症に関する保育所の対応方法等について、あらかじめ関係機関の協力を得ておくこと」とされています。定期的な健康診断や予防接種を行うことで、子どもの健康状態を常に把握し、早期に異常を発見することができます。
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